『ビッグ・ピクチャー 顔のない逃亡者』

『ビッグ・ピクチャー 顔のない逃亡者』(L’Homme qui voulait vivre sa vie)のDVDが届きました。
ロマン君主演でも劇場公開スルーされちゃうのね。

「『タイピスト!』『ハートブレイカー』のロマン・デュリス主演」ですか。。。
ん???

2688/13146″ target=”_blank” rel=”noopener noreferrer”>

当初ジャケットにいるはずだったドヌーヴ様がいない…
そうそう、この作品の登場時間は異常に短いからねー。
詐欺だって訴えられないためにも、この判断は正しいと思います。

2688/13147″ target=”_blank” rel=”noopener noreferrer”>

仏版DVDは持っててストーリー展開は知ってるものの、やっぱりハラハラしてしまう「逃亡者」以降。
初めて見た時は時間配分が
「自分の人生」:「他人の人生」の時間比率が3:7(いや、体感的に2:8かな…)
なことが疑問だったんだけど、今見てみるとすごく絶妙でいい配分だと思いました。

カメラマンという夢をあきらめて弁護士として生きるポール。
経済力もあり、子宝に恵まれているが、妻の浮気相手のカメラマン・グレゴワール(通称グレッグ)を殺してしまい、グレゴワールになりきり、人生を歩むことを決意する。

ネタバレですが、原題「L’homme qui voulait vivre sa vie(自分の人生を生きたかった男)」の「sa」はいうのは結局「ポールの」人生なのか「グレッグの」人生なのかわからないくらい成功してしまいます、ポール。
ハラハラこそするけど、あまりにトントン拍子に進む“グレッグ”としての新たな人生に、
「そこまでして生きたい?」「罪悪感に苛まれない?」
なんて考えが先行してしまっていたけど
結局は愛する子供たちを“殺人犯の子供”にしたくない思いからなのよね。
その思いが強いからこそ、グレッグになるまでものすごく巧妙に計画されてるし、どうしてもグレッグとして生きなければならない。
どちらが本当の自分が生きるべき道だったのか。
地位も名誉も財産も家族も失った上で、何が本当の幸せなのか―
成功しても満たされることないポールの姿に、東欧の景色が後押しして寂寥感を漂わす。
アメリカの小説が原作ということもあってか、作品自体は個人的にしっくりこなかったんだけど、ロマン君は『タイピスト!』の小奇麗にした格好より、この作品みたく、もっさり汚い恰好させたほうが好き。(というどうでもいい結論)

翻訳は寺尾次郎さん。
「ボヴァリー夫人」とか、意訳せずそのままのところ、好きです。

ビッグ・ピクチャー 顔のない逃亡者 [DVD]

ビッグ・ピクチャー (新潮文庫)

そしてロマン君、クラピッシュの新作『Casse-tete chinois』(ジグソーパズル)に出演!
『スパニッシュ・アパートメント』『ロシアン・ドールズ』続編。お願いだから邦題『恋はジグソーパズル』なんてしないでね。
ついに子持ち…らしいんだけど、まだなぜかこんな画像しか発表されてないようで。

ロマン君出演作、日本公開も多いのに、来てくれないですねえ。いやはやしかし。

2688/13148″ target=”_blank” rel=”noopener noreferrer”>